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本格焼酎用のサツマイモに新品種「サツママサリ」が誕生した、という話題です。芋焼酎によく使われる芋としてはコガネセンガンが著名で、紫芋など一部のこだわり系焼酎を除く、一般的な芋焼酎はコガネセンガンの一人勝ち状態です。
芋焼酎市場を占拠しているコガネセンガンですが、青果として一般の食用としても流通しており、必ずしも焼酎専用と言うわけではありませんでした。そこで、芋焼酎の仕込みに向いたサツマイモを開発しようという動きは以前よりあり、その努力が結実したのが1994年のことです。この年に誕生したジョイホワイトは世界初の焼酎専用品種で、業界から大変に注目されました。焼酎の仕込み用としては有能でしたが、味わいはフルーティかつ淡麗、鹿児島などの酒豪から見ると淡白すぎてお湯割りで飲むには向かないことから主力になりえませんでした。その後の焼酎ブームによって、都市圏で芋焼酎をロックで飲む需要が増えたことからやや盛り返し、ひとり歩きや山ねこなどの著名銘柄が生まれたものの大きな広がりを見せず、現在でもコガネセンガンの圧倒的優位な状況は変わっていません。
今回開発されたサツママサリは焼酎原料として、コガネセンガンをイメージして開発されています。実際に記事中で紹介されている薩摩富士は、濱田酒造のレギュラー酒で、これを購入した人から評判がよいということはお湯割りで飲んでものびるタイプの原料芋だといえるでしょう。コガネセンガン圧倒的優位の状況を変える新品種となるのか、今後が楽しみなサツママサリです。
芋焼酎用サツマイモの新品種「サツママサリ」誕生
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