FOODEX JAPAN 2008のレポート最終回はそのほかで目に付いたブースと全体的な感想を報告致します。
1.東京農大花酵母研究会
昨年も出展していた東京農業大学の花酵母研究会さんは冷蔵ケースなどを持ち込んだ展示を止めて、瓶をたなに並べるという展示方法をされていました。お話をお伺いしたところ、現在は「花酵母」というブランド造りの真っ最中であるとのことです。「いままでは蔵の名前や銘柄、純米などといった製法、米焼酎などといった原材料で選ばれることが多い酒類にもうひとつ『お酒を酵母で選んでみませんか?』という提案を今後もしていきたい」というお話も聞くことが出来ました。来年度以降の展開も現在模索中とのことです。
2.福岡県酒造組合
各都道府県酒造組合としては唯一の参加となった福岡県酒造組合では加盟全社の日本酒・本格焼酎・リキュールを並べ、試飲会を行うとともに「福岡の清酒」「博多焼酎」のコンセプトや多様性を訴えていました。粕取焼酎の統一ブランドである「ふくよか」も並んでおり、少し頂きましたが、吟醸粕取の良さと正調粕取の個性が同居した大変に美味しい粕取焼酎でした。正調粕取焼酎を呑んでみたいけどあのアクの強さはどうも苦手だという方はまずこれを試してみることをお薦めします。正調粕取入門編として最適だと思います。
3.MN Propolis
昨年も出展していたMN Propolisさんが今年もマンジオッカ芋を使用した本格焼酎をブラジルブースに展示していました。日本ではマンジオッカ芋はキャッサバという名称の方が知られていますが、濱田酒造技術協力の「伯魂」(はっこん)という(日本でいうところの)本格焼酎は昨年に比べて味がマイルドになっており、技術の向上が伺えました。
~全体感想~
2回目の参戦となりましたが幕張メッセは何しろ広大で歩き回るだけでも大変に疲れました。全体的な感想としては鹿児島芋焼酎ブームが一段落する中で、バイヤーなどの業界関係者は違った展開を模索しているように見受けられます。日本酒造組合中央会のブースが好例で、昨年は芋焼酎のところへ鈴なりになっていましたが、今年は麦や米のところにも人がだいぶ分散しておりました。また、昨年は人が切れることの無かった鹿児島の大手蔵ブースが全体的に人が減少していて、ブースの方とゆっくり話をすることが出来たのも印象的です。一方で、今年初参戦の霧島町蒸留所さんには人が多くいらしていたり、琉球泡盛の蔵にも昨年より人がいるなどといった動きもありましたので、業界内では鹿児島の芋焼酎が一巡し、違ったタイプの焼酎を求める動きが見えてきたように思えます。
9日間に渡ってレポートをしましたが、ここまで読んで下さった皆様、どうもありがとうございました。このBLOGでは今後も本格焼酎に関してこのようなレポートもしていきたいと思っておりますので引き続きご愛読頂ければ有り難く思います。
FOODEX JAPAN 2008 レポート9~東京農大花酵母研究会・福岡県酒造組合・MN Propolis・総括感想~
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